2013年横浜市からUターン
家族構成:夫婦・子ども1人(6歳)
職業:鍼灸・マッサージ師(あさと健康院)
いつかは沖永良部島に帰りたい
私は沖永良部出身で、父親の仕事の関係で沖永良部島には幼少期数年しか住んでいないのですが、その頃の島の景色、人々の温かさが心に残っていて、いつかは沖永良部島に帰りたいと思っていました。
将来の島での生活を考え、手に職をつけるために、鍼灸・マッサージ学校に通い、鍼灸師の資格をとりました。
その後しばらく横浜で鍼灸師として働いていましたが、子供が生まれ、「子供が小さいうちに島に帰りたいね」と二人で話し、2013年に沖永良部島に帰ってきました。
二人だけの生活だったら、島に帰るのはまだまだ先だったかもしれません。
鍼灸・マッサージ「あさと健康院」を開業
島に帰ってきた当初は親と同居していましたが、一カ月後に親の知人の紹介で家を見つけることができました。
沖永良部島の住宅情報は少なく、賃貸物件も非常に少ないという状況でした。
島に知人がいて大変助かりました。
幸いなことに、紹介していただいた家は同業者が使っていた店舗兼住宅であったため、そのまま使うことができ、引越しと同時に、夫婦で(妻も鍼灸マッサージ師)鍼灸・マッサージ「あさと健康院」を開業しました。
開業にあたり、折り込み広告、地元ケーブルテレビでの文字広告でPRをしました。
予想はしていましたが、来院のお客様はチラホラという状況でした。
施術で島の人たちの体に触れて行くうちに、これまで都会で施術していたオフィスワーク中心の人の筋肉と肉体労働をされている島の人の筋肉の違いに気づきました。
それから、島の人にあう施術方法を研究し、少しずつ施術を工夫してきました。
2年目に施術料金を少し値下げし、自分達が何者かわかってもらうため、毎月オリジナルの新聞を発行しました。
すると徐々にお客さんも増え、経営も軌道に乗ってきました。
3年目に入り開業時の料金に戻しましたが、それでもお客さんは増えています。
島の人にあった施術の工夫や、自分たちの事を知ってもらう取り組みが大切だったと今では思います。
また、新たに訪問マッサージのサービスも始めました。
「島人を笑顔に、元気」をモットーに、”島人の健康づくり”のために、”島人が求めているもの”をこれからも追求していきたいと思います。
島外出身の妻や子供たちに島の良いところを知ってもらいたい
島の子育て環境は、先生方をはじめ、こども園の環境などもとてもすばらしいと思います。
特に外遊びは子供にとっても良い環境です。
雨の日にも走り回れる場所があるといいなぁと思います。
プライベートでは、集落活動、町の行事など様々な活動に都合がつく限り参加しています。
集落活動については、1年目は様子がわからず戸惑いました。
移住者にとっては、集落の会合、清掃、お祭りなどの行事予定や字費など集落に関する情報があると助かると思います。
休日には、祖父母や両親の畑作業を時々手伝っていますが、最近は無農薬で自分たちの食べる野菜作りに励んでいます。
農業の勉強会を開催するなど、仕事以外のつながりも少しずつ広がっています。
島外出身の妻は、移住前は、島の気候風土、習慣などになじめるか不安があったようです。
私の同級生の集まりには、島外出身の奥さん達も一緒に集まるようにしたり、島の織物教室に通ったりして、少しずつ知人を増やしています。
島外出身の妻や子供たちにも、地域活動に参加し、島の良いところを知ってもらいたいと思います。